Knee Disease膝の疾患

変形性膝関節症

急膝の疼痛や水が溜まる疾患の代表です。
年齢が進むに従い膝関節の軟骨、半月板が徐々にすり減っていくことでさまざまな症状をきたします。
原因は遺伝的素因、スポーツ等の運動歴、膝を捻って転んだり、膝を強くぶつけたりした外傷歴、稀ですが感染症後による後遺症により関節が変性することがあります。
初期の頃は立ち上がり時の疼痛で、やがて動作時疼痛、安静時疼痛と進行してゆく途中で膝が伸びなくなったり正座ができなくなる可動域制限が出現します。

変形性膝関節症

ランニング障害

文字どおり走る人の膝や足、股関節や腰にまつわるさまざまな障害を指しますのでかなり広義的な意味を持ちます。
代表的なものとしてランナーズ・ニー(長脛靭帯炎)ジャンパー・ニー(膝蓋腱炎)、鵞足炎、滑液包炎、脛骨疲労骨折、シンスプリント(過労性骨膜炎)、アキレス腱炎、アキレス腱付着部症、足底腱膜炎、中足骨疲労骨折(行軍骨折)などがあります。
ランニング、マラソンによる過労から出現します。要因は身体的要因、環境要因、トレーニング要因の3つがあります。
これらの障害は大抵安静を守れば改善し内服、外用、注射などの薬を使用することで治療期間は短縮できます。
しかし難しいのは治療より予防にあります。
筋力強化とストレッチ、シューズの選択等、短期間では結果は出ないものばかりですが気がついたことから少しずつ改善していきましょう。

ランニング障害

半月板損傷

半月板は膝の関節内にある軟骨でクッションの働きと膝の曲げ伸ばしや捻りが入った時でも安定させる働きがあります。
半月板は年齢が進むと弱くなりちょっとしたひねりや打身などのケガでも傷つきます。
半月板が傷んだ時の症状はいろいろありますが例えば、膝を強く打った後、膝に強い痛みを感じ、そこから長く痛みが続く、急に膝が痛くて伸びなくなる、関節が腫れてくる、引っかかるような痛みがある、力が抜ける・膝崩れ(ギビングウェイ)を感じる、膝に水や血液が溜まるなどの症状があげられます。
膝の痛みの原因は半月板だけではありません。10代・20代の方でも身近に起こります、気になる方は医師の診察をお受けください。

半月板損傷

膝関節靭帯損傷

前十字靱帯損傷、後十字靱帯損傷、内側側副靱帯損傷・外側側副靱帯損傷は、膝の痛みの原因の一つです。
膝の靭帯は関節のぐらつきを抑えるための繊維組織です。
色は白くしっとりとして柔らかいですが手で引っ張ってもびくともしない強さを持ちます。
損傷の原因は運動中に膝を何かに強打したりプレーヤーに蹴られたり、ねじった後、激しい痛みがあり膝がぐらつき腫れてくるという症状の場合はその可能性があります。
また受傷時に靭帯が切れる音のようなものを感じる方もいます。
膝の靭帯は前十字靱帯、後十字靱帯、内・外側側副靱帯があり一度に複数が損傷することが多く半月板の損傷も伴うことが多いです。
靭帯損傷は早期に安静固定が必要で損傷程度の把握が重要です。思い当たるケガをしたら医師の診察をお受けください。

膝関節靭帯損傷

膝蓋腱炎(ジャンパー膝)

実際は縄跳びよりもサッカー、ランニング、バレーボールなどダッシュやジャンプをすることの多い競技に多く、症状は膝のお皿のすぐ下の痛みです。
押しても歩いても痛く、階段を降りる時も痛みます。
運動による過労で症状が出現しますので安静または痛みの出る運動だけを休止、内服、外用薬、理学療法を行いストレッチは症状改善後も続ける必要があります。

膝蓋腱炎(ジャンパー膝)

膝棚障害

パキッという軽い音と膝内側の痛み、さらに引っかかり感がある場合にタナ障害を疑います。
タナ(棚)とは実際には滑膜ヒダという関節内にある膜でありスポーツで炎症を起こしますので、安静、内服、外用薬の処方で改善しますが繰り返すことも多いです。

膝棚障害

離断性骨軟骨炎

膝関節の軟骨が剥がれることで膝の不快感や疼痛、引っかかり感を起こすものです。
激しいスポーツや繰り返す転倒などのケガをする10歳児に多く、軟骨の血流障害が発生し壊死した軟骨の一部が遊離することで様々な症状を発症します。

離断性骨軟骨炎

オスグッドシュラッター病

よく走り、よくジャンプする中・高校生で膝下のすねに押すと痛みのある隆起があり、運動にて増悪、安静にて症状が軽減・改善したりします。
膝蓋骨に付着している靭帯は膝蓋骨と脛骨の端である粗面に付着していて成長期の子供さんは脛骨粗面部分に骨端核がありここが大きな緊張力がかかる膝の屈曲伸展で牽引されるために炎症がおこります。

オスグッドシュラッター病

腸脛靭帯炎(ランナー膝)

腸骨と脛骨をつなぐとても長い靭帯で、症状はランニング後に起こる太もも外側の突っ張り感、運動途中からのくだり坂での痛み、膝外側くるぶしの圧痛です。
O脚の人、膝関節が不安定であったり、緩い方は起こりやすく下り坂のコースや運動前のストレッチ不足でも出現します。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)
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